「あらら、左遷かにゃ?」
そうつぶやいたのは、奥さん。
ある日、旦那が魂が抜けたように帰ってきた。
どうやら転勤が決まったらしい。しかも、島。
その頃、三女(ワシの命の恩人)は、高校に行ったり行かなかったり。
学校という場所は、ネコでいうところの「縄張りが合わない」らしい。
弓道っていう渋めの遊びに夢中で、全国まで行ったけれど、
その後の指導者とバチバチに合わず、しっぽを巻いてひと休み。
通信制? それも調べてたけど、「ピンとこない」んだって。
そんな中、飛び込んできたのが、旦那の離島行き。
「じゃあ、いっそ行くか」ってことで、
三女と単身赴任の旦那、そしてワシが、三人で島暮らしを始めた。
三女が転入したのは、県立の高校。
全国から「学校に馴染めなかった子」たちを受け入れている、ちょっとユニークな場所。
クラスの人数も少なめで、来たり来なかったりはあたりまえ。
学校はそれをとがめず、その子のペースを信じて待ってくれる。
ネコ的には、たいへん共感できる制度である。
いま、三女と旦那はふたり暮らし。
ワシはその観察係。朝は弁当作りを横目で見て、
夜は語らいをこっそり盗み聞き。
たまにパソコンの上に乗って、怒られている。
このブログは、そんな家族の島日記。
不登校や転校のこと、旦那のオロオロぶりと成長、三女のしなやかさ。
そして、カルカン18歳用を買ってくれるセンスにも、ぜひ注目してほしい。
もし今、どこかの誰かが同じように迷っているなら。
このしまの風が、あなたの夜に、ふっと届きますように。